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【ライカ100周年】青山スパイラルとライカ表参道ギャラリーで感じる、100年の軌跡と写真の原点 

Leica 100th Anniversary Exhibition Report in Aoyama Spiral & Leica Gallery Tokyo-Omotesando



📸 ライカ100周年を祝う特別展が東京・青山と表参道で同時開催中



2025年、ライカ(Leica)が誕生から100周年を迎えました。

それを記念して、現在東京・青山スパイラルとライカギャラリー東京(表参道)で、ブランドの歴史と写真文化を体感できる2つの特別展示が開催されています。


青山スパイラルでは、ライカの歴史を網羅的に振り返る「100 Years of Leica: Witness to a Century (1925–2025)」。

そして表参道のライカギャラリー東京では、巨匠エリオット・アーウィットとジョン・サイパルによる二人展「In Conversation: A Photographic Dialogue Between Elliott Erwitt and John Sypal」が行われています。


どちらも、ライカファンや写真愛好家にとって見逃せない内容です。



エリオット・アーウィット×ジョン・サイパル|時代を超える“写真の会話”


― ライカギャラリー東京(表参道)


ライカ表参道 外観

まず訪れたのは、ライカギャラリー東京(表参道)。

ここでは、モノクロ写真の巨匠エリオット・アーウィットと、東京を拠点に活動する写真家ジョン・サイパルの二人展が開催されています。


ギャラリーに展示されているエリオットアーウィットの作品

タイトル「In Conversation」が示す通り、二人の作品はまるで時代を超えた対話のよう。

アーウィットの洗練されたユーモアと、サイパルの現代的な日常描写が、ライカという共通言語を通じて静かに響き合っています。


ギャラリーに展示されているエリオットアーウィットの作品
ギャラリーに展示されているエリオットアーウィットの作品

筆者は長年アーウィットのファンであり、今回彼の代表作をオリジナルプリントで間近に見られたことは特別な体験でした。

写真集やウェブでは決して伝わらないプリントの質感、階調の深み、トーンの柔らかさ。

それらはライカの描写力とアーウィットの人間観察の鋭さが一体となったもので、まさに“見る写真”ではなく“感じる写真”でした。


ギャラリーに展示されているエリオットアーウィットの作品

ギャラリーに展示されているエリオットアーウィットの作品

ジョン・サイパルの作品も、アーウィットに呼応するように、現代の東京をライカらしい温度感で捉えています。

時代も文化も異なる二人が、同じカメラブランドを通して響き合う構成は見事です。



歴史とクラフトマンシップの集大成


青山スパイラル「100 Years of Leica: Witness to a Century (1925–2025)」


ライカの100年イベントの看板

次に訪れたのは、青山スパイラルで開催中のライカ100周年記念展「100 Years of Leica: Witness to a Century (1925–2025)」。

ここでは、オスカー・バルナックがウル・ライカを試作してから現行モデルに至るまでの、100年の歩みを体系的に振り返ることができます。


オスカー・バナルックの試作カメラの展示

当時のライカの生産現場の写真

M3やM6、M10などの歴代モデルをはじめ、報道写真の歴史を支えた名機や、特別仕様の限定モデルが展示されており、ライカファンにとってはまさに聖地のような空間。


Leica I LUXUSの実機

特に目を引いたのは、ツェペリン号の墜落事故の中から発見された黒焦げのライカボディ、そして記者の命を救った銃弾を受けたライカ。

これらは単なる展示物ではなく、時代の証人としてライカが“人とともに歴史を記録してきた”ことを物語っています。


ツェペリン号の事故現場から発見されたライカ


フォトグラファーの命を救ったカメラ「ライカM4」

展示の終盤では、最新モデル「M11」などの試写体験も可能。

ライカの100年にわたる進化を、実際に手に取りながら感じられる構成が魅力です。


ライカのヒストリー展示


歩いて行ける距離で感じる、ライカの100年の物語


表参道から青山へ——歩いて行ける距離に、ライカの過去と現在が息づいています。

エリオット・アーウィットとジョン・サイパルが示す“写真の継承”、そしてスパイラルで出会う“クラフトマンシップの軌跡”。

その両方を巡ることで、ライカが単なるカメラブランドではなく、「写真文化そのものを創り上げてきた存在」であることを実感できます。


100年を経ても変わらないのは、ライカが伝え続けてきた**「世界を見る喜び」**。

その原点にもう一度立ち返ることができる、記念すべき展示です。



🗓 開催情報(2025年10月現在)


100 Years of Leica: Witness to a Century (1925–2025)**


会場:スパイラルガーデン(東京都港区南青山5-6-23)

会期:2025年10月18日(土)〜10月26日(日)

時間:11:00〜20:00

入場無料



In Conversation: A Photographic Dialogue Between Elliott Erwitt and John Sypal】


会場:ライカギャラリー東京(ライカストア表参道 2F)

会期:2025年10月1日(水)〜11月30日(日)

時間:11:00〜19:00(月曜定休)

入場無料

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