
Message
とある古本屋で見つけた一冊の展覧会の図録「写真展ーNEW YORK」。
この展覧会は1985年11月に東京都庭園美術館で開催された東京とニューヨークの姉妹友好都市提携25周年記念イベントの一つとして開催されたそうです。
その展覧会図録には東京都知事の挨拶として以下の文が掲載されています。
「1890年代から1970年代までの躍動するニューヨークの街をさまざまな角度からとらえた写真120点は、必ずや皆様を魅了するでしょう。この写真展を通じて、皆様がニューヨークの街の歴史的な流れをご覧になり、東京の古き友人・ニューヨークに対する理解と友情を、より一層深められることを願ってやみません。」(抜粋)
ニューヨーク市長のメッセージとして以下の文も掲載されています。
「本年は東京・ニューヨーク姉妹都市提携25周年に当り、東京とニューヨークで多彩な記念行事が繰り広げられておりました。
この6月には、鈴木都知事をニューヨークにお迎えし、「東京週間」が開催されました。この「東京週間」は、多くのニューヨーク市民にとり、他の数々の記念行事にもまして日本の文化を知り、相互の理解を深める絶好の機会となりました。
そして今、私どもニューヨーク市民がこの東京を訪れ、「ニューヨーク週間」が開かれようとしています。
この週間を通じ、多くの東京都民のみなさまに、私どもニューヨーク市民の生活の一端を知っていただき、姉妹都市ニューヨークに対する理解を深めていただければと存じます。」(抜粋)
まさにこれらの言葉にストリートフォトが持つ力とは何か?の答えが凝縮されています。
この展示会図録をキッカケに他の姉妹都市を調べるとベルリンとも1994年5月に姉妹友好都市関係を締結していました。
東京と姉妹友好都市関係を締結している都市ニューヨークとベルリン。それらの都市を拠点に活動するストリートフォトコレクティブNYC SPCとBerlin SPCとの友好関係を築いてこれた事は偶然だろうか?
今回このイベントを共に作り上げることが出来た事は、それを考えるととても意義深いことだと思います。そしてクリエイティブな活動を通して、お互いの文化や視点を理解し合えるまたとない機会となりました。意図せずそのような歴史と重なった今回の特別展示会をはじめ、この会場に展示されている全ての写真作品を通して、訪れた方々がさまざまなことを感じ取っていただけたらと願ってやみません。
それではこのイベントをごゆっくりお楽しみください。
TOKYO STREET PHOTOGRAPHY FESTIVAL
Organizer
Takeshi Ishikawa / FRAME TOKYO
国内外から集まった100点を超える作品展示
東京及び国内そして世界各国から集まった100点超える作品を一挙に展示いたします。
同時代を生きる様々な人の視点をお楽しみいただけます。
さらにニューヨークをベースに活動するストリートフォトコレクティブNYC SPCと、ベルリンをベースに活動するストリートフォトコレクティブBerlin SPCが、このイベントのためにセレクトした作品を展示します。
さまざまなコンテンツ
映像コンテンツやストリートフォトの写真集や書籍を自由に閲覧できるライブラリーコーナー、そしてフリーマーケットなど、さまざまなコンテンツを用意しています。思い思いに楽しめるこのイベントにぜひご参加ください。
開催情報
日時:2023年5月3日(水)〜5日(金)12:00〜20:00(最終日17:00)
会場:TERRANOVA HOUSE 〒151-0065東京都渋谷区大山町36-6
入場料:無料(再入場可)
TSPFのコンセプト
「幅広く作品を募りストリート写真の魅力や価値を最大限に伝え、写真家同士や来場者との対話を生み出し、継続性のある文化的コミュニティーを創る。」
ストリート写真の多種多様な魅力を伝えるべく、現在活動を展開する写真家にフォーカスし、オリジナリティあふれる作品を展示します。日本全国からのユニークな作品はもちろん、国外からも異なる文化的背景や価値観を持つ写真家の作品をを募りました。
また、写真は撮る側だけのものではなく、見る人や写る人たちも関与して成立するという考えのもと、ライブラリコーナーの併設やアットホームな空間デザインを通し写真家と来場者が写真作品を媒介して様々な対話が生まれる文化的コミュニティーとして機能する場を形成します。継続性のある文化的コミュニティーにしていくためにも「見る」「聞く」「話す」そして「楽しむ」を軸に、年々写真展示以外のコンテンツも充実させ、アップデートしていく予定です。